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地方創生ってモヤモヤする話

いまこそ地方創生、東京一極集中の状態を打開しようって論調を耳にするたびに、お前らちゃんと考えてから喋ってんの?って気持ちになってモヤモヤするので、思いついたことを適当に書く。

若者を中心に地方から労働力が流出している、高齢化が進む、人口が減る、税収も減る、このまま立ちいかなくなる前に、新しい産業を作って、人口を呼び込んで、税収も増やしていまこそ地方創生だって理屈はわかる。他に選択肢がないという意味ではむしろよくわかる。 ただ、「地方が立ちいかなくなるから」というのは、地方に産業を「作りたい」理由でしかなくて、地方に「作るべき」とか「作るメリットがある」とかいう相当に重要な視点がすっぽり抜けてると思う。

そもそもなぜ産業が東京に集まるのかというと、いろいろ理由はあるだろうがその一つとして人口が挙げられると思う。 人口がいるということは、何か商売をはじめた時にそのお客さんになってくれる人がいるということであるのと同時に、ビジネスを拡大していくために必要な労働力も確保しやすいということだ。 この「人口がいる」ということが、何かをはじめたい人から見た東京の「地の利」になると思う。 もう少し範囲を絞るなら、オタク向けビジネスをはじめるなら秋葉原が良さそうだし、高齢者向けになにかやるなら巣鴨だろう(ちゃんと調査したわけではなくイメージで書いてるけど意図は伝わるからいいでしょ)。この判断はどちらも、ビジネスのターゲットになる人がたくさんいるという地の利を元に行われている。

人口以外の視点で見ても、基本的に産業は地の利を活かして発生していると思う。 産油国では石油を掘るし、労働単価が諸外国より安ければオフショア開発拠点が作られる。湿度が高い日本では小麦ではなく稲を植えるし、中華街は港のあった横浜と神戸に発生している。 チグリス・ユーフラテス川が肥沃な土壌を作ってメソポタミア文明ができた時から現代に至るまでずっーーと、いつだって地の利をもつ方が勝利を収めてきた。

そんな中で話を地方創生に戻すと、ちゃんとそこで産業をやることにメリットがあるのかという疑問に真っ向から挑める回答はほとんどなさそうに思われる。 もちろん空気がきれいとか村の人が親切とか自然が多いとか田舎としての良さがあることは間違いないが、その利は田舎であることに依存しているせいで全くスケールが効かない。人口を10人増やしてもまだ良さは残るかもしれないが、千人とか一万人増やした時に何か利が残っているとはあまり思えない。

いまこそ地方創生を声高に叫ぶ人には、ぜひ考えに考え抜かれた「東京ではなくうちでやるメリット」を語って欲しいところだが、それが空気がきれいとか新鮮な野菜が食べられるなんて寝ぼけたことを言ってるうちは地方は創生しないだろう。とりあえず人を呼ぶためのお金をかけてる暇があったら、明確な地の利を打ち出すための投資を進めてちゃんと地方創生して欲しいと切に思う。